親は就職活動に介入すべきか?

親が就職活動に参加する時代がきた?

このパートは、就職活動を行う学生の親御さんも確認いただければと思います。親は親の目線で、学生の方は親の子供ある立場で読んでいただければと思います。

最近では親が就職活動を心配してセミナーなどに参加するようになっています。こんな時代だからしょうがないと言えばしょうがないのですが、親御さんの気持ちもわからないではありません。

就職氷河期といわれる時代に自身の子供が就職できなかったら心配でたまりませんよね。だからこそ親だからできるサポートをしてあげたい、そんな気持ちになっておられる方が多いようです。

では、親として子供に何をしてあげたら良いでしょうか。第一に子供に関与しすぎないということです。第二にサポートできるところだけサポートするということがポイントと考えます。

子供からしてみれば、大きなお世話と思っています。自分のことは自分で決めるからいいよと。

でも親に相談したいことも少なからずあります。しかしそれは前提として親も民間会社で働いていることが前提です。

民間の会社に就職したいと考えている子供に対し公務員の親がアドバイスしても信憑性に欠けます。業種が違いますし、就職・内定のステップが異なるからです。

そんな状態でアドバイスしても意味がありませんし、子供も親のアドバイスは正しいと思ってくれません。親として、子供の進む道が自身と近いようであればアドバイスできるでしょう。

次なる難関は親の就職活動と子供の就職活動では状況が全くことなることが課題としてあげられます。その状態でアドバイスを求めても子供はほしい情報ではありません。

よって、親としては就職のアドバイスは困難ということが言えます。

ただし、アドバイスできる点が1つあります。それは企業はどんな人材を求めているかです。IT系企業に限らずほしい人材は基本的に同じです。

親の世代であれば管理職またはそれに近いところで働いているはずですのでどんな部下がほしいのか、どのように働いてほしいのかということが分かると思います。それをアドバイスしてください。

面接がどうとか、エントリーシートがどうとかそういうアドバイスは嫌がられます。企業として必要とされる人材はこんなタイプだ、ということだけを子供に伝えてあげてください。

子供としては、たくさん言われる、指図されるのは嫌です。しかし、身近な社会人という意味で聞いてみたいところでもあります。

親としての立場を考えて行動してください。第一に子供のことを考えてあげてください。

子供として親の心配を分かってあげてください。

親が就職説明会・セミナーに参加するべきか?

親が就職活動に関わる時代が到来しています。就職説明会やセミナーに参加する親御さんも現れてきているようです。

一昔前に就職活動を行った身としては驚きを隠せません。しかし、心配でやってあげようと思う気持ちも分かります。

親が就職説明会やセミナーに行くこと自体は意味の無いことだと私は思います。

なぜなら子供の捉え方と親の捉え方は異なるからです。しかも、働いていない母親が参加するなどしても説明を聞いた企業のパンフレットしか得るものはないでしょう。

親があの企業が良かった、ここを受けてみなさい、といろんな言われても子供が働きたい企業かどうかは分かりません。

やはり、自分の目で見て聞いて、というやり方で企業研究や企業を探していかないと本当に志望する企業は見つからないでしょう。

親としてはセミナー等に参加するべきではないと述べましたが、親は何ができるでしょうか?

親自身が民間に勤めていない限りは何もしなくて良いです。自分で考えて自分で行動にうつす、そんな人間を企業は求めているからです。

親が何でもしてくれるということで動くような人間は社会に出ても成長しないでしょう。

子供自身を鍛えるためにも基本は関与しないことをおすすめします。

影でサポートするだけで大丈夫です。就職活動で疲れた子供に対して深く接することなく間接的に食事面や勉強代などでサポートしてあげてください。

親が就活に介入すべきか?朝日新聞に掲載されました

「親と子供の就活」について朝日新聞社より取材いただきました(2012年4月25日 朝日新聞 オピニオン 掲載)

「親と子供の就活」について朝日新聞社より取材いただきました(2012年4月25日 朝日新聞 オピニオン 掲載)

牧村 和慶

牧村 和慶Kazunori Makimura

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株式会社Crepas 代表取締役
大学院卒業後、複数の大手企業から内定をもらい、大手電機メーカーへ就職。大手通信企業を顧客としてSEや営業として従事。リクルーター活動経験をいかし、IT分野、情報システム企業専門の就活相談ポータルサイト「就活相談室」を立ち上げる。朝日新聞社より、親が就活に介入することについて取材を受けるなど、就活を控えた学生の親御さんからの相談も数多く受けている。

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